デビューしてから世界累計販売台数は1400万台超、新型ポロの最強モデルを先行試乗!

デビューしてから世界累計販売台数は1400万台超、新型ポロの最強モデルを先行試乗!

初代ポロが1975年にデビューしてからの世界累計販売台数は1400万台超! まさにベストセラーカーだが、昨年6月に約8年ぶりに刷新、6代目となった。新型ポロは今月2日から日本での発売も始まっているが、その最強モデルであるポロGTIにフランスのニースで試乗したのでレポートしたい。と、その前に言いたいのは、ポロの新型、実はノーマルモデルもスゴい。

ポロといえばセグメント的にはBセグメントに属する。日本のコンパクトカーでいうと、ヴィッツやフィット、スイフトなどと同クラス。だが、新型ポロの完成度の高さは、1クラス上と比べるべきでは?と思えるほどの出来なのだ。

というのも、新型ポロはVW(フォルクスワーゲン)の新世代アーキテクチャーである「MQB(モジュラー・トランスバース・マトリックス)」を用いており、ありとあらゆる部分の完成度が非常に高い。例えば内外装は写真のとおりで、外装は精緻なキャラクターラインが多数入り、いかに高い技術でパネルが造られたかがわかる。そしてインテリアでは、ダッシュボードには上級車と同じソフトパッドが奢(おご)られるほか、細かいメッキパーツまでもが徹底して高品質なのだ。

そして走りだすとこれが圧巻! 乗り心地がとても良く、上級クラスを彷彿(ほうふつ)とさせる。落ち着きすら感じるレベルだ。加えて静粛性も極めて高い。ノーマルモデルの時点で新型ポロは、「もはやゴルフを超えたかも?」と思えるほどだった。

そんな圧倒的な進化を見せつけた新型ポロ。その最強モデルであるGTIの内外装をチェックすると、VWのGTIらしい要素がそこかしこにあふれている。例えば外装では、フロントグリル、テールゲートにはGTIのロゴが与えられ、さらにフロントフェンダーにもエンブレムが備わる。フロントグリルからヘッドライトの中までを貫く赤いストライプもGTI流だ。

内装では、GTIの伝統であるチェック柄のシートをはじめ、赤いステッチが随所に与えられる。印象的なのはダッシュボードのパネルで、つや消しの赤いパネルが目の前にドーンと置かれて印象的だ。

いざ乗り込むと、目の前には液晶の美しい画面に各種メーターがオープニング画面的に浮かび上がる演出まであるのだ。しかも、スターターボタンを押してエンジンを始動すると、ポロGTIの室内が本当に静かなことに驚かされる。

そして今回のポロGTIで最大のトピックは、搭載エンジンがついに2リットルの排気量を持つ直列4気筒直噴ターボのTSIを採用したことだ。今回のエンジンは現在のゴルフGTIに搭載されるものよりも新世代となる。

最高出力は200馬力。トランスミッションは6速DSGだったが、今後は6速MTも投入されるという。そして現在の6速DSGとの組み合わせで、100キロ到達を6.7秒でこなし、最高速は237キロに達する。それでいて燃費性能は欧州複合モードで16.9km/リットルを実現。かなり燃費にも優れているのだ。

走りだしてまず印象的なのは、静粛性の高さだ。現行型のゴルフと同等以上のレベルにあると感じられた。またGTIだけに装着タイヤはスポーツ系のミシュラン・パイロットスポーツ4だ。サイズは215/40R18(ついにポロGTIに18インチが装着される時代になった!)にもかかわらず、ロードノイズの侵入が極小なのは、やはりMQBの功績が大きいだろう。

乗り心地も実に素晴らしい。GTIだけにスポーツサスペンションを装着するが乗り心地は良く、日常域でも不満なく使える。今回の試乗車はさらに、オプションで用意されるアダプティブダンパーを備えたスポーツセレクト仕様。これは電子制御式減衰力調整ダンパーで車高は15mm低く設定されている。

さらにゴルフGTIと同様、高速でコーナリングした際にトラクション性能を最適化する電子制御ディファレンシャルロックXDSを標準装備。アンダーステアを回避するから攻めていても安心感がある。

エンジンの印象は力強く頼もしく、どの回転からでも望むだけの力が手に入る。実際、高速巡航もわずかにアクセルに足を乗せているだけであった。

それにしても新型ポロGTIの出来の良さには舌を巻いた。これが発売されたら、ゴルフGTIは必要ないかも?と一瞬思ったが、そこはVWだ。ポロを凌駕(りょうが)する、もっとスゴい新型ゴルフGTIが登場するはず。

ちなみにポロGTIの日本導入は、今年後半になる予定だ。

●河口まなぶ
1970年生まれ、茨城県出身。日本大学藝術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌(モーターマガジン社)アルバイトを経て自動車ジャーナリスト。毎週金曜22時からYouTube LIVEにて司会を務める『LOVECARS!TV!』がオンエア中。02年から日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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