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あの“ニセ水素水”も暴いた! 危うい商品の正体を実証する国民生活センターの内実とは…

あの“ニセ水素水”も暴いた! 危うい商品の正体を実証する国民生活センターの内実とは…

独立行政法人「国民生活センター」(以下、国セン)は、 消費者から相談や苦情を受け た消費生活センターなどからの依頼により、衣食住のあらゆる商品の安全性や品質などに関わる問題をテストし、一部はその結果を世に公表している。

ここ2年の間に公表されたものを見ても、使い捨てライター、ヘアドライヤー、電気掃除機などでケガを負うといった事故が発生し、国センはそれぞれ商品テストを実施した。

最近だと「水素水」のテストも話題になった。水素水は近年、「がん予防」「老化の原因を抑制」「ダイエットにも効く」などとうたい、ペットボトル水素水から、水素水を生成する器具まで、飲料メーカー各社が関連商品をこぞって販売、ブームになった。

しかし、消費者から「水素水生成器を購入したが、水素水ができているのか疑わしいので調べてほしい」などの依頼が続出。相談件数が増えてきたため、商品テストを実施し、2016年 12 月に容器入りおよび生成器で作る、“飲む水素水”についてテスト結果を公表した。

それによると、水素の濃度を示す溶存水素濃度の表示について「水の充填時や出荷時のもの」と記載された商品の中に、その値より低い濃度のものがあったという。また「水素がまったく検出されない」商品まであったことも判明。これをメディアが報じると、水素水は本当に効くのかという議論に発展したのだ。

このように、時に大ネタもぶち込んできた国センだが、消費者庁が所管する公的機関だ。信頼性の高い科学的な商品テストで、消費者に有益な情報を提供している。

では、国センの商品テストはどのように行なわれるのか?  その実態を探るべく国セン「商品テスト部」の所在地である相模原事務所(神奈川県)に行ってみた。

最寄り駅から徒歩20分。相模原事務所は東京ドームが収まる広大な敷地 (約4万5千平米)にある。そこには商品テストを行なう研究棟が3棟あり、自動車走行試験路なども備えている。

国センに所属する職員の総数は約130名。東京・品川にも東京事務所があり、ここでは相談、相談情報の収集・管理などの業務を行なっている。

一方、相模原事務所にある商品テスト部には食品、日用品などを化学的に調査・分析するテスト第1課(以下、第1課)、家電、家具、乗り物、スマホなどの構造・強度を調査するテスト第2課(以下、第2課)がある。

今回、話してくれたのは第1課の寺岡正氏と、第2課の 大垣英俊氏(両氏とも仮名)だ。取材の冒頭、「撮影してもいいですか?」と尋ねたが、両氏はこう答えた。

「一般の店舗でテスト用の商品を購入するなど、今後の業務に影響があるので、申し訳ないですが、顔写真はNGとさせてください」

さて、このふたつの課が実施する商品テストは大きく2種類ある。ひとつ目が、全国にある消費生活センターなどからの依頼を受け、消費者からの苦情・相談を解決するための原因究明を行なうもの。消費生活センターなどからの依頼は原則、全件対応でテスト件数は第1課、第2課合わせて年200件程度。

商品の品質に問題があった、あるいは消費者の扱い方がまずかったなど、原因が明らかになったものもあるが、中にはテストしても白黒ハッキリしない原因不明のものもある。第2課の大垣氏はこう話す。

「最近、商品テストの依頼が多いのがスマホやタブレットの画面割れ。『普通に使っていただけなのに割れた』との相談をよくいただきます。依頼を受ける際には『気づかないうちに、どこかにぶつけたのでは?』という先入観を持たないようにしています。

ガラスの縁を研磨する工場内での仕上げ加工の際に、画面割れが起きやすいきっかけをつくってしまうなど、あらゆる可能性を踏まえて商品テストに臨むよう心がけています」

さらに、寺岡氏がこう続ける。

「事業者の報告に納得がいかず『第三者の目で商品テストをやってくれないか』と依頼されるというケースも中にはあります」

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