1頭から約500gしか取れない霜降りの希少部位を分厚くカット 牛たん専門店の看板メニュー“超極厚切三種盛定食”

「特選牛たん3種のひつまぶし御膳」、「特上たん焼き定食【超極厚切】」(いずれも3300円)なども人気

 餃子専門店、ラーメン店、カフェなどの飲食店を展開する「BLOOM」。今回ご紹介するのは、宮城県仙台市にある本店をはじめ、東京や栃木などに14店舗を構える牛たん専門店「牛たん けやき」だ。

【写真】カットしたお肉の赤身がなんともおいしそう…「牛たん 食べるラー油」も

 その合言葉は「厚っ、やわっ、うまっ。」。

「牛たんには薄切りのイメージがありますが、当店は2.5〜3cmと分厚くカットした極厚切りをメインに提供しています」(営業部副部長の古市裕樹さん・以下同)

 厚切りに使用される部位は根元の柔らかい部分のみ。1頭からおよそ500gしか取れない霜降りで、極撰と特上は1頭につき2〜3枚のみの希少部位だ。

 たんは切り出し後に塩などで味入れをし、熟成させる。

「なるべく空気に触れないようにし、低温で3日前後寝かせます。このひと手間が、肉の柔らかさを引き出します」

 それを天然の炭とほぼ同じ遠赤外線を放射する「倖生炭グリラー」を用い、強火でじっくりと焼き上げる。

「厨房では強火で10分ほど裏返し続け、焦がさずレアに焼き上げます。噛んだ瞬間はカリッと香ばしく、内側はプリッとした弾力を感じられます」

 同店は穀物のみを飼料とした牛を使用。脂と赤身のバランスがほどよく、柔らかさと適度な歯ごたえを楽しめるという。

 看板メニューの「超極厚切三種盛定食」(掲載写真)は、超極厚切の特上たんと極厚切の上たん、低温調理でしっとりとした食感に仕上げた角切りの赤身たんのセット。そこに5種の調味料が添えられる。

「SDGsの観点から、削ったたんを廃棄せず、『牛たん南蛮味噌』『牛たん食べるラー油』『サクサク牛たん醤油』という調味料を開発しました【*】。その3つに、生わさびと塩レモンも添えています」

【*手作り調味料の瓶詰め(掲載写真)は毎月10日に麻布十番店で販売(3本セット1500円・各約25g入り)。10セット限定】

 主なターゲットは女性で、メニューは定食スタイルで提供。コラーゲンたっぷりのテールスープ、もちもち食感の麦めし、長芋とやまと芋をブレンドした味付とろろ、漬けものが添えられている。

 また、フルーツの酵素やトウモロコシ由来の食物繊維などを配合したジェラート(550円)を先に食べる「アイスファースト」を提案。健康志向の女性客に好評だ。

「焼き上がるまでの10分ほどの間にこのジェラートを召し上がると、消化を助ける働きや、たんぱく質を吸収しやすくする効果が期待できます」

 牛たんの概念が変わる体験ができそうだ。

【商品DATA】
『超極厚切三種盛定食』3300円。現在、店舗は全国に14店舗。宮城・東京・埼玉・茨城・栃木・新潟・福島にある。「特選牛たん3種のひつまぶし御膳」、「特上たん焼き定食【超極厚切】」(いずれも3300円)なども人気。

取材・文/藤岡加奈子

※女性セブン2024年5月9・16日号

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