『ワンピ』ナミは王族だった? 過去の「共通点」から推察される出生の秘密

謎が多すぎる、ナミの正体とは一体?

画像はナミが表紙の「ONE PIECE Log Collection "NAMI"」(エイベックス・ピクチャーズ)

画像はナミが表紙の「ONE PIECE Log Collection "NAMI"」(エイベックス・ピクチャーズ)

『ONE PIECE(ワンピース)』に登場する「麦わらの一味」には、名のある血筋のキャラクターが多い傾向にあります。主人公の「モンキー・D・ルフィ」は、父が革命軍総司令官の「モンキー・D・ドラゴン」、祖父が海軍の英雄として知られる「モンキー・D・ガープ」です。また「サンジ」は王族の一員であり、「ウソップ」は大海賊の息子でもあります。

 このように、物語が進むにつれてそれぞれの過去が明らかになっていくなか、「いまだに多くの秘密を抱えているのでは?」と推察されているのが、航海士の「ナミ」です。なかでもナミの過去について多くのファンから有力視されているのが、「ナミの正体が古代兵器ウラヌスではないか?」という説でした。

「ウラヌス」は、「プルトン」や「ポセイドン」に並ぶ古代兵器のひとつだとされています。名前がギリシア神話に登場する「天空の神ウーラノス(日本語ではウラヌスと読むことが多い)」と同じであることから、天候を読む能力に長け、「天候棒(クリマ・タクト)」を駆使して戦うナミの「未知なる力」と捉えるファンもいるようです。

 また「シャボンディ諸島編」にて、古代兵器「ポセイドン」の正体がリュウグウ王国の王女である「しらほし」だと判明しました。そして原作第649話で「初めてお会い致しますのに……!! 何だかほっと致しますね」と語りかけるしらほしに対して、ナミは「境遇が少し似てるからかな…」と返しています。この会話から「古代兵器同士だから、シンパシーを感じているのではないか」との意見もあがっていました。

 ほかには、ナミの出自についても、多くの予想がなされています。公式ファンブック『VIVRECARD~ONE PIECE図鑑~ BOOSTER PACK アーロン一味とココヤシ村の人々』では、ナミの出身地が「オイコット王国」であることが明かされました。

 そして作中では、ナミと同じような状況で幼少期に「拾われた」人物がいます。それは四皇のひとりである「シャンクス」です。彼もまた、38年前に戦場となった「ゴッドバレー」で海賊王「ゴール・D・ロジャー」に拾われた赤ん坊でした。

 映画『ONE PIECE FILM RED』での五老星とのやり取りで、シャンクスが天竜人「フィガーランド家」の一員である可能性が高まり、同じような境遇だったナミも「天竜人の血を引くのでは?」「オイコット王国の王女だったのかもしれない」と予想する声も聞かれます。

 また、作者である尾田栄一郎先生の初期作品を集めた『WANTED!尾田栄一郎短編集』から、ナミの正体を推測するファンもいます。この作品には『ROMANCE DAWN(ロマンス・ドーン)』という『ONE PIECE』の原点ともいえる作品が収録されており、そこに「アン」という少女が登場するのです。

 容姿が少し似ていることから一部のファンは「アンがナミのプロトタイプ」と考えているようでした。また、アンという名前は、海賊王ゴール・D・ロジャーが、自分に娘が生まれたらつけようと思っていた名前でもあります。「NAMI」を逆から読むと「I’M AN(私はアン)」になることから、ナミの正体はアン、つまりロジャーの娘なのではないか、という考えのファンもいるようです。

 ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジの「東の海」で仲間になったメンバーのなかで、いまだにナミの出生だけが謎に包まれています。コミックス105巻に掲載された質問コーナー「SBS」内では、ゾロが霜月リューマの子孫であることも明かされているので、今後ナミの出生の秘密について明かされる日もそう遠くないかもしれません。これからのナミの活躍から目が離せません。

(LUIS FIELD)

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