【漫画】赤ちゃんアザラシが目を覚ますと、ママがいない! 悲しい結末かと思いきや? 1.6万人が「泣いた」
母から子へ受け継がれるアザラシの子育て
赤ちゃんアザラシの「モン」は大好きなママに泳ぎ方を教えてもらっています。水に慣れてきたらモンは、泳ぎも魚を捕るのも徐々に上手になっていきます。ママはいっぱい泳げるようになったモンの寝顔を見ながら成長を喜びます。朝、モンが目覚めると周りにママの姿はなく、どこを探しても見つかりません。そうしている間にお腹が減ってきたモンは海に飛び込み……?
みながわまいさん(@mochitapu)による創作マンガ『ママがいなくなった赤ちゃんアザラシのお話』がX(旧:Twitter)上で公開されました。いいね数は1.6万を超えており、読者からは「自然の世界の厳しさもお母さんの優しさも伝わるお話」「親離れのタイミングを選べるのは人間だけかもしれないですね」「かわいいけど切ない……。でもそうやって命をつないでいるんですね」などの声があがっています。
みながわまいさんはイラストレーター・漫画家として活動しており、生き物や物をもっちりとした感じに表現して、キャラクターを作ったり描いたりしています。主にもっちりたぷたぷしたアザラシ「もちたぷあざらし」とその仲間たちを描いています。
作者のみながわまいさんにお話を聞きました。
ーー今作『ママがいなくなった赤ちゃんアザラシのお話』が生まれたきっかけや、理由を教えて下さい。
「もちたぷあざらし」というアザラシのキャラクターをずっと描いていたのですが、2023年頃からもっと野生のアザラシのためになることはなんだろうか? ということを考え始め、まずは多くの人に野生のアザラシについて知ってもらおう! と思ってマンガにしました。
ーーアザラシの子育ての方法に驚きました。今作を描くうえで気を付けたことや、お気に入りのシーンなどはありますか?
野生のアザラシの親子はどの種類によっても独り立ちが早いため、絵柄が固すぎると、読んでくれる方も寂しい、別れが悲しいなど心が疲れてしまうかな? と思い、いつもの絵柄で表現を和らげようと心がけました。
お気に入りのシーンは「004」ページからの、ひとりで生きていくことになったモンちゃんの毛がどんどん抜けていくシーンです。モコモコの白い毛でかわいらしく守ってあげたい姿から毛が抜け、ひとりでも頑張って生きていこうとするモンちゃんの成長過程を、ラフの段階から「モンちゃん、がんばれ!」という思いで描いていました。
あとは「007」ページの、大きく成長したモンちゃんです。アザラシのかわいさでもあるお腹のたぷんとした感がお気に入りです。
ーーモンのキャラメイクに対して読者の方から多くの反響がありました。キャラクター制作でこだわった点はありますか?
分かりにくいかと思いますが、ママと成長したモンちゃんの柄や色味が若干違うのがこだわりポイントでした。モンちゃんはママより薄めの色合いです。
アザラシファンの多くの方は、水族館にいるアザラシたちを柄で見分けたりして、この子は「○○ちゃんだ!」と見分けることができるそうです。私はまだ難しくその見分け方ができないのですが、とある展示会で紋別市の「オホーツクとっかりセンター アザラシランド」にいたアザラシを水彩で描いたのですが、その展示会にいらっしゃった方が、この子は「紋別の○○ちゃんですよね! 首もとの柄が特徴的なんですよ」と教えて下さいました。
その出来事から、アザラシを描く際は柄が重要だと気付かされ、マンガの全体を通してなるべく柄の位置は一緒にしようと注意しながら描いておりました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者のコメントはありましたか?
「野生のアザラシの別れがこんなに早いとは知らなかった!」というコメントが多く、アザラシという存在は知っているけれど、野生のアザラシの生活や生態についてはまだ認知されていない部分があるんだなと学ばせていただきました。
あとは普段、投稿しているイラストのときは「かわいい! 面白い!」などの反応をいただくことが多いのですが、モンちゃんのマンガを読み終わった後、「自身のお母様について思い出した」、「泣きながら読みました」などのコメントをいただき、マンガは読む人によっていろいろな見かたや感じ方があるんだなと知りました。
ーーみながわまいさんはアザラシをテーマにした作品を多数描いています。マンガやイラストを描き始めたきっかけを教えて下さい。
子供の頃から絵を描くことや物を作ることが好きで、絵のなかでは現実ではできない表現ができたりするのが楽しくて描き続けていました。アザラシに興味をもったきっかけは、当時飼っていた柴犬の眉毛の部分がアザラシに似ているなと思い、そこから水族館に行ったりして好きになりました。
ーー今後、X(旧:Twitter)で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
2024年の目標として、自分のなかで「もちたぷあざらし」を多くの方に知ってもらい、キャラクターの名前を呼んでくれたらうれしいなと思っているので、もちたぷあざらしたちの暮らしや日常を楽しめるストーリーを、マンガにして伝えていけたら良いなと思っています。
また、今回のモンちゃんの反響で、アザラシを詳しく知らない方に向けて、かわいいだけじゃなく野生で生きているアザラシの厳しさなどを伝えていけるように、自分なりにもっとアザラシのためになる活動をできたら良いなと思い活動したいと考えています。
(マグミクス編集部)
04/20 07:55
マグミクス