市販のアルコール消毒液、不適切な捨て方は引火の可能性も。濃度が60%以上のものは消防法上では「危険物」
* * * * * * *
アルコール消毒液の使用期限は?
感染対策で大活躍したアルコール消毒液。なかなか使い切れずにいる方、使用しないまま余っている方も多いかと思いますが、注意したいのが「使用期限」です。
アルコール消毒液は、製造されてから時間が経過すると、アルコールが変質したり、容器の成分が溶け出したりする恐れがあります。そのため、開封してから時間が経過したものや、使用期限が過ぎたものは、使用せずに廃棄することが推奨されます。
目安として、一般的なアルコール消毒液の使用期限は、未開封の場合で「製造日から3年」、開封済みの場合で「製造日から半年~1年」です。この期限は製品やメーカーによって異なる場合があるため、詳しくは製品のラベルや、メーカー公式HPで確認してください。
ただ、製品によっては使用期限が明記されていないこともあります。アルコール消毒液は、保管状況(気温、直射日光など)によって品質が左右されやすいためです。
このように、使用期限の表示がなく、いつ購入・開封したかもわからない製品についても、安全のため廃棄したほうがよいでしょう。
アルコール消毒液は、基本的に「購入後はなるべく早く開封し、速やかに使い切る」ことが大切です。
どうやって廃棄する?
市販のアルコール消毒液は、アルコール(エタノール)濃度が60%以上のものが多く、消防法上では「危険物」に該当します。アルコールは揮発性があり、引火しやすいため、扱いに注意して廃棄しましょう。
〈不適切な捨て方〉
・そのまま可燃ごみとして出す
ゴミ収集車や焼却施設内で引火する可能性があります。
・下水に流して捨てる
下水道管の中で引火する可能性があります。
アルコール消毒液は以下の手順で廃棄してください。
〈一般的に推奨される廃棄手順〉
1.液体を古紙や雑巾に染み込ませる
2.火の気がなく、換気しやすい場所に置いてよく乾燥させる
3.乾燥しきっていることを確認したら可燃ゴミに出す
空になった容器については、アルコール消毒液が残っていないことを確認してから、容器の材質に合わせ、自治体の分別方法に従って廃棄しましょう。
詳しくはお住いの自治体HPを確認し、ルールに沿った処理をしてください。
10/28 12:30
婦人公論.jp