聞こえづらさを感じたら補聴器の検討を!「筋肉貯金」「手間貯金」「耳年齢貯金」とは?聞こえにいいレシピもご紹介

イメージ(写真提供:Photo AC)
3月3日は、耳や聴力についての関心を高める狙いで「耳の日」として制定されています。聴力は加齢とともに誰しも衰えていくものですが、難聴は近年の研究により、認知症の要因の1つであることが指摘されています。聞こえづらさを感じたら放置せず、補聴器を導入するなど、早めの対処が推奨されます。補聴器のことや、医学博士・管理栄養士の本多京子先生が提唱する「3つの貯金」のこと、また「聞こえにいいレシピ」についてご紹介します。

* * * * * * *

【簡単レシピ】冷凍ブロッコリーとツナ缶の簡単さっぱり和え

聞こえづらさを感じたら補聴器の検討を

(難聴は認知症リスクを上げる)

加齢により徐々に衰えていく聴覚。

「大きい声で話すので、よく怒っていると勘違いされる」「話しかけられても気づかないことがある」「テレビの音量が大きいと家族に言われる」といったことに心当たりがある場合は、聴力が低下している可能性があります。

難聴はただ「聞こえにくい」だけでなく、音情報の入力低下や会話頻度の低下などで脳への刺激が減ることから、認知症リスクの上昇にもつながります。

(補聴器相談医に相談を)

全国で、約 5,000 名の補聴器相談医が認定されています。補聴器相談医なら、通常の耳鼻科の診察に加えて補聴器の相談が可能です。耳の状態や難聴から、自身に合った補聴器の種類を診断してくれます。

また、2018 年より補聴器が医療費控除の対象となっており、医師の診療により補聴器が必要と証明できれば、医療費控除を受けることができます。補聴器購入費用の一部助成などは自治体によって異なるため、詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

(スマホやタブレット端末と連携できる補聴器も)

近年は、スマホやタブレット端末と連携することでさまざまな機能が利用できる補聴器も登場しています。以下は補聴器とスマホ・タブレット端末を連携することで利用できる機能の一例です。

・ワイヤレスイヤホンのように楽しめる

補聴器のボタンをタップするだけで通話に応答することができ、会話を楽しむことが可能。スマホが手元になくても通話できるハンズフリー対応も。

・自分だけのミニシアターを楽しめる

iPhoneやiPad、iPod touchで再生するお気に入りの音楽や動画の音声を、直接補聴器にストリーミングすることができ、ワイヤレスヘッドホンのように楽しむことができます。

・置き忘れても、GPSで居場所を教えてくれる

補聴器が見つからない、どこかに置き忘れたという時は、専用アプリの「補聴器を捜す」機能を使えばiPhoneのGPS機能で位置を測定。簡単に追跡してマップ表示、捜す手助けをします。

75 歳まで働くための3つの「貯金」

医学博士・管理栄養士の本多京子先生は、75歳現在も、住んでいるエリアでボランティアで料理教室の講師をしたり、栄養や食に関する著書を多数出版するなど、多方面で活躍されています。

本多京子先生は、『75 歳まで働くための3つの「貯金」』として「筋肉貯金」「手間貯金」「耳年齢貯金」を挙げています。

(1)筋肉貯金:あえて階段のある家に住む

「階段のある家に住むことで毎日の生活で知らず知らず筋肉貯金ができます」(本多先生)

(2)手間貯金:下ごしらえはまとめて

「手間がかかる料理の下ごしらえは、まとめています」(本多先生)

(3)耳年齢貯金:ラジオと朗読を活用

「最近は目が疲れるので、ラジオや耳で聞く朗読を聞き流しています。最近では耳で楽しむぞわぞわラジオなどラジオで音を楽しむ番組も登場。聞くだけなら何かをしながら同時にできるので、時間を有効に使えます」(本多先生)

「手間貯金」と「耳年齢貯金」を意識したレシピ

本多先生によると、料理するときの音や、歯ごたえのよいものを食べたときの音も聴覚への刺激になるそう。毎日の料理と食事を通して聴力の衰えを防止しましょう。

【3 分以下で作れる!冷凍ブロッコリーとツナ缶の簡単さっぱり和え】

(材料)2 人分

・ツナ缶 1 缶

・ブロッコリー 手のひらに乗る程度

・ポン酢 適量

・ローストしたアーモンド 適量

(作り方)

(1)買ってすぐに冷凍しておいたブロッコリーを常温で解凍

(2)ツナ缶とポン酢を合わせ、仕上げにローストしたアーモンドをかける

*アーモンドのサクサク・カリカリの食感や音が五感を刺激します

「ビタミンA(カロテン)・C・Eが豊富な冷凍ブロッコリーと、必須脂肪酸の一種で、血管や血液の健康をサポートする働きがあり、動脈硬化の予防に役立つIPAやDHAが多い魚缶をつかった簡単レシピです。アーモンドはビタミンEの含有量が高く、サクサク・カリカリとした食感や音も五感を刺激します」(本多先生)

【納豆のサクサク餃子】

(材料)2 人分

・餃子の皮 12 枚

・納豆(ひきわり) 2 個(90g)

・韓国のり(細かくしたもの) 適量

・スライスチーズ 2 枚

・小麦粉 大さじ 1/2

・水 大さじ 1/2

・油 適量

・グリーンリーフ(サラダ菜など) 適量

(作り方)

(1)小麦粉に水を加えて混ぜて小麦粉のりをつくり、スライスチーズは1枚を6等分に分けておく

(2)納豆に韓国のりを加えて混ぜておく

(3)餃子の皮に、スライスチーズをのせ、(2)を等分に分けてのせてから(1)の小麦粉のりを周囲に塗って半月状に包む

(4)フライパンに適量の油を熱して(3)を並べ、両面を中火でカリッとするまで焼く

(5)グリーンリーフなどを添えて皿に盛り、包んで食べます

*ポン酢醤油やスイートチリソースなどお好みの調味料を添えて

「大豆には、神経伝達物質のアセチルコリンの材料となるレシチンが多く含まれています。また、大豆を発酵させることによって増えるビタミン K は、骨の目減りを防ぎ、貯金を増やします。餃子の皮で包んで焼くことで生まれるサクサク感もおいしさの一つです。納豆に韓国のりのほかに、桜エビやキムチなどを加えて作っても。グリーンリーフなど緑色の葉野菜で包んで食べれば、ビタミン類も増えます」(本多先生)

監修

GNヒアリングジャパン株式会社

https://www.resound.com/ja-jp/

医学博士・管理栄養士 本多京子

ジャンルで探す