ブロッコリーが昇格した「指定野菜(重要な野菜)」とは。なぜ選ばれた?カリフラワーとの違いは?意外と知らないブロッコリーのことを深掘り

イメージ(写真提供:Photo AC)
食いしん坊な人も、それほどでもないという人も、生きている限りお付き合いし続けなくてはいけないのが「食べ物」。でも、あまりにも身近で当たり前すぎて、意外と知らないことだらけ。この連載では知ると思わず「へ~!」「ほ~!」 知っていたほうがお得かもしれない、いつか自分の身になるかもしれない。そんな食べ物トリビアを紹介します。

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祝!ブロッコリー「重要な野菜」に昇格
もっと知りたい!ブロッコリーのこと

農林水産省が定める、消費量が多く国民生活に重要な「指定野菜」に、ブロッコリーが追加されることが決定しました。現在「指定野菜」とされているのは、キャベツ、キュウリ里芋、大根、玉ねぎ、トマト、ナス、ニンジン、ネギ、白菜、馬鈴薯、ピーマン、ホウレン草、レタスの14品目。

最後に追加されたのは1974年の馬鈴薯が最後で、ブロッコリーが追加されるのは2026年からなので、52年ぶりの新規追加となります。

ブロッコリーは一年中流通していますが、これからは国のサポートを受けて栽培が促され、さらに安定した流通が目指されるわけです。栄養価が高く、食べ応えのあるブロッコリーが安定供給されるのは消費者にとっても嬉しいニュース! 

これを機に、意外と知らないブロッコリーのことを、深掘りしてみましょう。

ブロッコリーを深掘り(1)
ブロッコリーの栄養価は最強クラス
おまけに低糖質!

【ブロッコリー5房(50g)の栄養価】

カロリー  19kcal
タンパク質 2.7g
脂質    0.3g
糖質    0.75g

【ブロッコリーに含まれるその他の注目栄養素】

ビタミンK……肌のバリア機能や傷の修復、血液凝固、血管、骨を丈夫にする
β-カロテン…皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫強化。強い抗酸化力で細胞を酸化から守る
ビタミンC……コラーゲン合成、免疫強化、ストレス対策などに役立つ
葉酸……………筋肉合成、代謝アップをサポートする
カリウム………水分代謝を高めてむくみ改善に働く

ブロッコリーはアスリートの食事でも定番の野菜。含まれる栄養素を見れば納得です!

ブロッコリーを深掘り(2)
実はスゴイ!冷凍ブロッコリー
栄養価は、生を上回ることもある

市販の冷凍のブロッコリーは、生のブロッコリーに比べて栄養が減っていると思われがちです。しかし、実は、生と冷凍の栄養価に大きな差はありません。

むしろ、「鮮度が落ちた生」のほうが栄養価が落ちていることがあります。

特に鮮度が落ちて失われやすい栄養素はビタミンC。ブロッコリーを生の状態で1週間保存すると、ビタミンCは約半分に減ってしまいます。一方、鮮度がよいときに冷凍したブロッコリーは約90%の栄養価をキープ。

すぐに使わない場合は、冷凍ブロッコリーのほうが効率よくビタミンCを摂ることができるのです。

栄養をキープした冷凍ブロッコリーも優秀!(写真提供:Photo AC)

ブロッコリーを深掘り(3)
ブロッコリーとカリフラワーの違いは?
栄養価では断然ブロッコリーの勝ち!

ブロッコリーとカリフラワーはどちらもアブラナ科でキャベツの仲間。どちらも花蕾と言われるつぼみが集まった部分が食用とされます(そのまま育てると、菜の花のような黄色い花がたくさん咲きます!)。

ブロッコリーとカリフラワーの違いは、色、味、食感だけでなく、栄養価に現れています。大きな違いは、βーカロテン、ビタミンCの含有量です。

【βーカロテンの含有量(生・100gあたり)】
ブロッコリー 900マイクログラム
カリフラワー 18マイクログラム

【ビタミンCの含有量(生・100gあたり)】
ブロッコリー 140mg
カリフラワー 81mg

β-カロテン、ビタミンC以外の栄養素を比べても、ブロッコリーが断トツ勝利。厚生労働省が定めた緑黄色野菜の基準では、「可食部100g当たりカロテン含量が600マイクログラム以上の野菜」とされているので、ブロッコリーは「緑黄色野菜」、カリフラワーは「その他の野菜」に分類されます。

栄養素を比べるとブロッコリーが断トツ勝利(写真提供:Photo AC)

ブロッコリーを深掘り(4)
栄養を無駄なく摂るためには
茹でるより、蒸し焼き!

野菜の中でもトップクラスの栄養価を誇るブロッコリーですが、調理方法によっては栄養素が減ってしまいます。

特に注意したいのが「茹でる」。
ブロッコリーを生と茹で、100gあたりのビタミンC含有量をチェックしてみると……

生 140mg → 茹で 55mg 

なんと半分以下に減ってしまいました。
茹でることで、ビタミンCがお湯に溶け出してしまうのです。

せっかくのビタミンCを無駄にしないためにも、茹でるのではなく、油で炒める、蒸す調理がおすすめ。カットして生のままフライパンで蒸し焼きにすると、ブロッコリーのコリッとした食感が残りつつ、甘みが増し、香ばしさが加わってとても美味しくなります。

ブロッコリーを深掘り(5)
鮮やかな緑色より、
紫色っぽいブロッコリーのほうが甘くて美味!

ブロッコリーを選ぶとき、鮮やかな緑色のものと少し紫色がかったもの、どちらを手に取りますか? 「紫色がかったものは傷んできているのでは……」と思われるかもしれませんが、実は、紫色のほうが甘みがあって美味しいんです。

その理由は、寒さに当たったブロッコリーが、「凍ってなるものか!」と糖をつくり出し、アントシアニンという紫色の色素成分が現れたから。つまり、紫色のほうが、寒さのせいで甘みが増しているのです。おまけに抗酸化作用もアップしています。

逆に、選んではいけないのは、黄色くなったブロッコリー。こちらは、花が咲く寸前の状態。開花のために蓄えていた栄養を使って味が落ちています。

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最後に、ブロッコリーの茎は、外側の硬い皮をむけば美味しくいただけます。おすすめは、米と一緒に炊き込む、ブロッコリーの茎の炊き込みごはん。驚くほど甘くなるので、塩とオリーブオイルを少しふるだけでとても美味! ぜひお試しください。

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