だるま朝日が出現 放射冷却現象が強まり各地冷え込む

17日(土)朝は晴れて気温が低下したことで、「だるま朝日」の見られたところがありました。海から昇る太陽が水平線間際でくびれたように見える、蜃気楼の一種です。

温度差で生じる蜃気楼の一種

今回見られた「だるま朝日」は、太陽の光が屈折することで起こる蜃気楼の一種で、「下位蜃気楼」現象によるものです。

通常、光はまっすぐ進みますが、密度の異なった空気を通ると光は曲がって進みます。空気の密度は主に気温によって決まるため、陸上で十分に冷やされた空気の層と、比較的暖かい海面付近の空気の層との間で温度差が大きくなると、光が曲げられます。これにより下側にも太陽の虚像が見えることで、日の出時や日没時に丸い太陽が歪んで、だるまのような形に見えるのです。見える時間は数分もない、一瞬の現象です。

空気と水を比較すると、空気は熱されやすく冷めやすい、水は熱されにくく冷めにくい性質があります。そのため、気温差の大きい秋や冬の朝夕には、冷えやすい空気と冷えにくい海水の温度差で「だるま朝日」を見られることが多くなります。

朝晩と昼間の寒暖差に注意

今朝は西日本や北日本で晴れているところが多く、放射冷却現象が効いたことで気温が低くなっています。

▼今日の最低気温(8時まで)
 札幌   -6.8℃
 仙台   -1.9℃(真冬並み)
 東京   4.6℃
 名古屋  6.1℃
 大阪   3.2℃
 広島   1.3℃(真冬並み)
 高知   3.9℃
 福岡   3.1℃(真冬並み)

昼間は昨日16日(金)よりも気温の上がる所が多く、特に西日本では再び春を感じる暖かさになる見込みです。昨日と同じ服装だと少し暑く感じるかもしれません。調節しやすい服装がおすすめです。

朝冷え込んだ分、一日の寒暖差にお気をつけください。


東北南部から九州では花粉が多く飛ぶおそれがあります。花粉症の方は対策が欠かせません。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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