雨天時の事故率まさかの「4倍」!? ゲリラ豪雨に梅雨・台風… 悪天候時の運転でやっちゃいけない“NG行為”とは?

梅雨の時期や台風が通過するときは、局地的に降水量が増えることがあり、クルマを運転するときに注意が必要です。雨天時の運転では、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。

雨の日はなぜ事故が起きやすい?

 ジメジメした梅雨の時期は長雨が続くほか、ゲリラ豪雨や台風の到来によって局地的な大雨が降ることがあります。
 
 激しい雨が降るなかでクルマを運転することも増えているなか、どのようなことに注意するべきなのでしょうか。

雨の日は事故率が4倍に跳ね上がる

雨の日は事故率が4倍に跳ね上がる

 都内の教習所で指導員だったI氏によると、雨天時の運転が晴天時より難しいポイントとして考えられるのが「視界不良」と「操作性・制動性の低下」、さらに「事故の発生率の上昇」だといいます。

 たとえば首都高速道路(首都高)の調べによると、首都高で発生した事故件数や時間などから導かれた雨天時の事故発生率は、晴天時の約4倍にのぼり、全天候下では「追突事故」がもっとも多いのですが、雨天時は「施設接触事故」が増えるのが特徴だといいます。

 雨が降るとクルマが「止まれず・曲がれず」で外壁や道路上の物にぶつかるケースが多発してしまう傾向が見てとれます。

 これは、視界不良による反応の遅れや、濡れた路面でタイヤのグリップ力低下による「制動性の低下(ブレーキが効きにくい)」が原因といえそうです。

「雨天時の走行は、雨により視界がかなり悪くなります。これによって確認『反応が遅れ、これをリカバリーしようと急ハンドルや急ブレーキをしがちになるのです。

 さらにグリップ力も低下しており、余計に滑りコントロールを失いやすくなるので、雨天時に『急』が付く動作はNGです。

 速度を控えて、いつも以上に慎重に運転するのが好ましいでしょう」(元指導員 I氏)

 I氏がお勧めする、もっとも手軽にできる雨天時の運転のポイントは「速度を落とし、車間距離を十分に取ること」なのだそうです。

「特に雨の降りはじめは、路面が非常に滑りやすくなります。これは高速道路だけでなく一般道でも同様です。

 また降雨量が増えれば、タイヤと路面の間に水の膜が入り込む『ハイドロプレーニング現象』も発生しやすくなります。

 ブレーキをかけても思ったように効かないこともありますので、十分な車間距離を取ってください」(元指導員 I氏)

 また、溝が減ったタイヤは滑りやすくなることから、早めに交換したほうが良いでしょう。

 一般道では走行速度はそれほど速くないものの、高速道路とは周囲の環境が大きく違います。前走車や後続車との距離も近いですし、歩行者もいます。信号や立体交差などもあります。

「前走車や対向車が跳ね上げる水しぶきで通常より視界が悪くなってドキッとすることもあるでしょう。そういった状況でも慌てないこと、そのために十分な車間距離を保つことが重要です。

 視界の確保のため、さらには水しぶきをすぐに拭うためにもワイパーブレードを良好な状態に保つことも重要です。

 作動させてもフロントガラスを拭えない、ビビリが出てしまうといった症状があるときは、ワイパーをブレードごと新品に交換したほうが良いでしょう」(元指導員 I氏)

 前方視界はもちろんのこと、後方視界も悪くなることから、後ろから来るバイクや歩行者などへの安全確認も重要なポイントとなります。

 運転のプロの多くが推奨するのは、ドアミラーやサイドウインドウに撥水処理を施すこと。フロントはワイパーで対応できますが、拭う装置のないサイド方面の雨対策が安全に寄与するとのことです。

 また、ゲリラ豪雨や線状降水帯のように、突然の大雨に見舞われる可能性もあります。一気に視界が奪われ、走行がしにくくなる状況は、どう対処すべきなのでしょうか。

「あまりにも急激な大雨に見舞われた場合は、ハザードをつけて徐行しても良いくらいです。

 可能ならば、地下ではない駐車場のある建物に一時避難するのもひとつの方法です。安全対策は大げさなくらいが良く、結果的に何事も起こらなかったというのがベストですから、無理に走行を続けない勇気を持つことも大切です」(元指導員 I氏)

※ ※ ※

 近年は異常気象で天候が急変したり、大雨が降ることも増えています。

 ワイパーは常に正常に作動するか、タイヤの溝は十分にあるかなど、天候が悪化する前にチェックし、いざというときに備えておくことが重要です。

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