必見の「株主優待」ある? 新車価格「高騰」に負けない! おサイフに優しい「特典」ある企業とは

新車で数百万円の出費を伴うクルマの購入ですが、少しでもお得に買うために使える制度として「株主優待」が挙げられます。どのような優待や特典があるのでしょうか。

まずはクルマ関連企業の株主優待をチェック!

 最近のクルマは先進運転支援機能が充実して安全性も高まっていますが、その分製造コストは確実にアップしています。昨今の原材料高騰とも相まって、モデルチェンジを機に新車価格が10万円単位で上昇するケースも増えています。
 
 そんななかで、我々ユーザーがクルマを買う際に少しでもお得になる可能性がある「株主優待」について紹介します。

各社から相次いで魅力的な新型車が登場していますが、その販売価格も上昇傾向に……[画像はイメージです]

各社から相次いで魅力的な新型車が登場していますが、その販売価格も上昇傾向に……[画像はイメージです]

 クルマを手に入れる際には、ローンの頭金や金利手数料、そして現金一括払いの場合でも税金など何かと出費がかさみます。

 また、景気の停滞に伴い収入がなかなか増えない割に、クルマの価格は値上げ傾向で、以前よりも購入のハードルが上がってきています。

 そこで活用したいのが、クルマを手に入れる際に活用できる「株主優待制度」です。

 株主優待は多くの企業で採用されていますが、クルマの購入やリース、メンテナンスに使える株主優待を活用すると出費を抑えることができるのです。

 2024年は成長投資枠が240万円と拡大され、さらに保有期間も無期限になり注目となっている「新NISA」制度が開始されました。

 そこで今回は、株を保有するだけでもらえる株主優待の中で、クルマを手に入れる際に活用できるお得な株主優待の一例を紹介しましょう。

 クルマを購入した際、ボディコーティングをするユーザーも多いと思いますが、そんな人にはコーティングメーカーの株主優待制度が有効です。

 例えばKeePer技研(キーパー)は、100株以上の保有でVTホールディングスグループの店舗(VTHD店舗)で利用できる新車・中古車購入時利用優待券(3万円)がもらえるほか、保有株式数に応じて、全国のキーパーラボ店舗で利用できる「キーパーLABO株主優待券」がもらえます。

「キーパーLABO全サービス商品」が、100株以上1000株未満の保有で20%OFF、1000株以上2000株未満の保有で25%OFF、2000株以上で30%OFFとなります。

 ちなみに優待を受け取れる条件は、毎年6月末時点で継続保有期間6か月以上(毎年12月末および6月末時点の株主名簿に同じ株主番号で2回以上連続して、100株以上保有し記録されている)となっています。

 参考までに、2024年1月5日時点の株価は6720円で、この場合100株は67万2000円で購入が可能です。

自動車メーカーの株主優待も見逃せない!

 オリックスの株主優待は、オリックスグループのサービスで使える様々な優待が用意されていますが、その中には、オリックス自動車で使える優待があります。

 この優待は、同社で新車の個人向けカーリース契約を申し込む際に「オリックスの株主」と伝えることで、カーナビ標準装着車以外の場合、同社指定のカーナビゲーションがプレゼントされるというサービスです。

株価の推移も新車選びの目安になる!?[画像はイメージです]

株価の推移も新車選びの目安になる!?[画像はイメージです]

 また、オリックス認定中古車を購入する際は、商談前に「株主カード」を提示することで、表示価格より税込3万円OFFとなるとのことです。

 ちなみに、優待を受け取れる条件は、2024年3月末時点で100株以上保有していることが条件となっていますが、2024年3月末を最後にオリックスの株主優待制度が廃止されてしまうので注意が必要です。

 なお2024年1月5日時点の参考株価は2759円で、この場合100株が27万5900円で購入可能となっています。

 一方、自動車メーカーの株主優待も魅力的です。

 例えば日産自動車は、株主様紹介特典制度というものがあります。

 この制度は、日産の新車を購入する際に「紹介者である株主」と「株主の紹介を受けて日産車を購入した人」にそれぞれ5000円分の「デジタルカタログギフト」を進呈するという優待です。

 ちなみに株主自身が日産の新車を購入すると、1万円分のデジタルカタログギフトをゲットできるので、日産車を購入する前に株主になっておくのも良いでしょう。

 また、カタログギフトなので食品、雑貨、旅行、宿泊サービスなど様々なものを選べるのもうれしいところです。

 なお株主優待を受けるためには、3月下旬の権利確定日に100株以上の株を保有していることが条件です。

 参考株価は567円(2024年1月5日時点)なので、100株5万6700円と手頃な価格で権利がゲットできる点も魅力といえます。

 各自動車メーカーの値動きや優待特典などを見据えながらのクルマ選びというのも、また違った視点での買い物となりそうです。

クルマとは関係ない企業でも優待特典を得られるケースも

 このほかにも、クルマ関連企業でなくても、クルマに関する株主優待制度を持っているケースがあります。

 例えば、企業の福利厚生をサポートするリログループは、100株以上を保有すると「スタンダード会員」、1000株以上保有するとさらにお得な価格で利用できる「VIP会員」の権利が進呈されます。

 会員になると、中古車の売却や査定時に割引やギフト券がもらえたり、特定のディーラーでの新車購入やマイカリース契約で商品券やギフト券がもらえたり、指定の店舗でお得なサービスを受けることができます。

メリットとデメリットを見据えながら「株主優待」を楽しむ姿勢が重要といえるでしょう[画像はイメージです]

メリットとデメリットを見据えながら「株主優待」を楽しむ姿勢が重要といえるでしょう[画像はイメージです]

 リログループの株主優待を受けるためには、3月下旬の権利確定日に100株以上の株を保有していることが条件です。

 参考株価は1646円(2024年1月5日時点)なので、100株・16万4600円で様々なカーライフが福利厚生サービス並みのお得価格となるのが魅力的ですね。

 同様に福利厚生をサポートするベネフィット・ワンは、100株以上を保有すると福利厚生サービスの「ベネフィット・ステーション株主様コース」の優待が付与されます。

 こちらも同様に特定のディーラーでの新車購入や中古車買い取りなど、ポイント付与や割引、ギフト券のプレゼントなどの特典が受けられます。

 株主優待を受けるためには、3月下旬の権利確定日に100株以上の株を保有していることが条件です。

 株価は2110円(2024年1月5日時点)なので、100株だと21万1000円。リログループよりやや割高ですが、様々に利用することができます。

 ただ、リログループとベネフィット・ステーションは対象店舗が異なるので、使いたい店舗がどちらにあるか事前に必ず確認しておきましょう。

※ ※ ※

 株主になると株主優待のほか、配当も受け取れる場合がありますので、ダブルで家計の足しになる可能性があります。

 ただしそこは株式相場がベースなので、株価が下がったり、業績次第では株主優待の内容や適用条件が変更されたり廃止になったりする場合も否定できません。

 こうした様々なリスクを認識・理解したうえで、購入する必要があります。

 まずは生活資金ではなく、余裕資金でよく使うお店や応援したい自動車メーカーの株を購入して、株主優待を楽しむのが良いでしょう。

【注意】本記事の株価は2024年1月5日時点の参考値です。株価は変動するため、株主優待メリットを上回る損失が発生する場合もあります。

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