トヨタ「2000GT ロードスター」実車公開へ! 普段「お蔵入り」の走る“文化遺産”を3月披露 デモ走行を実施へ

トヨタ博物館は2024年3月20日に開催するイベント「春だ!今こそオープンカー 走行披露会」で、「2000GTロードスター」のデモ走行を実施します。

「2000GT」オープンカーがデモ走行へ!

 トヨタ博物館(愛知県長久手市)は、2024年1月26日から6月30日にかけて特別企画「お蔵出し展」を開催しています。
 
 普段は展示されず、トヨタ博物館内で保管されている希少車を「蔵出し」するイベントですが、期間中の3月20日には「春だ!今こそオープンカー 走行披露会」として、「2000GTロードスター」のデモ走行が行われます。

世界の名車に名を連ねる「2000GT ロードスター」(画像:トヨタ博物館)

世界の名車に名を連ねる「2000GT ロードスター」(画像:トヨタ博物館)

 お蔵出し展は、様々な事情から常設展示されていない400台ほどの貴重な車両から選ばれた13台を、5つのテーマ別に展示していく特別企画です。

 テーマは「1950-60年代の日本と欧州の大衆車」「日米欧、憧れのスポーツカー3選」「日本では見られない日本車」「昭和のコミューターバス」「トヨタ博物館が収蔵する二輪車」を予定しています。

 この特別企画会期中のイベントとして、3月20日に「春だ!今こそオープンカー 走行披露会」として1967年式の2000GTロードスターが走行します。

 トヨタ2000GTは、ヤマハと共同開発された超高性能スポーツカーです。1967年から1970年まで販売され、通算337台のみが生産されました。

 ロングノーズ・ショートデッキの流麗なデザインと、機能を集約しつつもウッドを多用した豪華内装を持つとともに、当時世界最先端の技術が詰め込まれました。

 パワーユニットには高級セダン「クラウン」用の直列6気筒エンジンをツインカム化した2リッター「3M」型を搭載。最高出力は150馬力を誇ります。

 さらに、4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションおよびディスクブレーキ、マグネシウムホイールなどを装備するなど、日本初採用のメカニズムが多数採用され、世界的に見てもかなり高性能なスペックを誇ります。

 1966年にはスピードトライアルの国際記録に挑戦し、3種目で世界記録、13種目で国際新記録を樹立するなど、世界のスポーツカー史にもその名を刻みました。

 この2000GTをベースにコンバーチブル化したモデルが2000GTロードスターです。

 本来のデザインを崩さぬようスタイリングが慎重に検討され、走りの性能もサーキットに持ち込み度重なるチューニングが施されました。

 現在も根強い人気を誇るスパイ映画「007」の第5作「007は二度死ぬ」では、主人公が乗る“ボンドカー”としてオープンカーモデルが登場するなど、日本を代表するヒストリックカーとなっています。

 なお、イベントではレクサス「LFA スパイダー」も走行する予定です。

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 トヨタ博物館はトヨタ自動車創立50周年記念事業のひとつとして、1989年4月に設立されたミュージアムです。

 19世紀末のガソリン自動車黎明期から現代に至るまで、クルマの歴史を紹介する資料を公開しています。

 車両のほとんどが走行可能な動態保存となっている点も特徴で、イベントなどでは走行の披露や同乗体験なども開催されています。

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