オービス手前に「青看板」なぜ存在? 実は「青」だけじゃなかった! ”看板設置のルール”とは

クルマを運転していると気になるのが速度超過を自動的に取り締まる「オービス」の存在。そんなオービスの前に必ずと言っていいほどあるのが「警告看板」ですが、この看板設置についてルールはあるのでしょうか。今回「オービスガイド」を手掛ける大須賀克己氏に聞いてみました。

ご当地カラーの警告看板も存在?“オービス警告看板”設置にルールはあるのか

 高速道路や一般道のバイパスなどを走っていると気になるのが、速度超過を自動的に取り締まる装置、通称「オービス」の存在。

 このオービスの手前には、必ずと言っていいほど「警告看板」があります。この看板設置について、その設置枚数や設置距離にルールはあるのでしょうか。オービスに詳しい大須賀克己氏に聞いてみました。

オービス前に存在する「警告看板」(画像:オービスガイド)

オービス前に存在する「警告看板」(画像:オービスガイド)

 大須賀克己氏は、オービス(速度違反自動取締装置)の運用情報共有サービス「オービスガイド」の運営やアプリ開発を10年以上手掛けており、リアルタイムに投稿される多くの情報から取締りの傾向を調査しています。

 また、大須賀氏は、これまで日本全国の道を実際に数十万km走り回ってきたドライバーでもありますが、無事故・無違反でゴールド運転免許を3連続更新中です。

 そんな大須賀氏に、オービスの“警告看板”の設置のルールについて聞いてみました。

――オービス前に必ず“警告看板”はあるのでしょうか

「まず、オービスには大きく分けて『固定式』『半固定式』『移動式』の3種類があります。

 固定式オービスは、道路を跨ぐような支柱上や路肩に機器がしっかりと設置されています。一方で、半固定式オービスは、オービス本体を設置するための土台となる拠点のみが数箇所用意されていて、オービス本体は各拠点を移動します。

 さらに近年登場した移動式オービスは、ひとりで持ち運びができるサイズで、どこにでも設置できます。

 オービスの“警告看板”について明記された公式の資料はありませんが、私が全国を調べているなかでは、固定式と半固定式のオービスの手前には必ず予告看板が設置されています。

 それに対し、移動式オービスの場合は予告看板が設置されていない場合もあります。

 私も当初、オービスには必ず予告看板が必要だと思い込んでいたので、愛知県警が『予告看板を設置せずに取締りをおこなう』という新聞記事(2017年8月19日の愛三時報)を見て、わざわざ千葉から愛知へ見学に行き、本当に看板無しでいきなり移動式オービスが設置されているのを見て驚いたのを覚えています。

 ちなみに現在の移動式オービスの予告看板は、設置されていることが多いのですが、地域や状況より警察が判断しているようです。

 また移動式オービスの予告看板の中にはとても小さなタイプもありますし、設置場所も左側の歩道だったり、右側の中央分離帯だったりさまざまですので、左右とも注意が必要です。

 個人的にはこの予告看板を探す行動は、左右からの飛び出しなどに注意をはらう意味でも良いと思っています」

――警告看板の色や形に統一性はあるのでしょうか

「予告看板は本州の多くの地域で、青地に白文字をイメージする方が多いと思いますが、北海道では黄色地に黒文字、九州では白地に黒文字など地域により様々な色があります。

 個人的に好きな配色は、広島県に設置されている白地に赤と緑の文字です。

 今は撤去されてしまいましたが、岐阜県には茶色地に白文字の景観に配慮された看板もありました。

 看板の文言については、『自動速度取締機設置路線』などが一般的ですが、沖縄では『SPEED CHECK』と英語併記がされています。

 形やサイズ、取り付け方法もいろいろとあります。

 道路案内標識のように、支柱に固定された大きなサイズの看板が設置されていることが多いのですが、近年設置された新しいオービスには小型なものや、道路標識のように路肩にポールで設置されている場合もあります。

 半固定式オービスの予告看板は、細長くとてもコンパクトです」

――看板が設置される距離に統一性はあるのでしょうか

「設置される場所や枚数に決まりはありませんが、多いのは2km手前/1km手前/500m手前の3ヶ所に設置されているパターンです」

――そもそもなぜ看板を設置してくれているのでしょうか。

「私がオービスの調査をはじめた頃には既に看板があることが当たり前になっていたので、はっきりとした理由は知りませんでした。

 そこで調査をしてみたのですが、おおむね「肖像権やプライバシー権を侵害しないため」と記載があります。

 過去にはオービスの撮影に関連する裁判もあったようで、その過程や判例により必ずしも看板設置の必要はないものの、運転者や同乗者のプライバシーなどに十分配慮するようになったようです。

 要するに、いきなり撮影するのは失礼なので、手前の段階で『この先で撮影するかもしれませんよ』とお断りを入れているわけです」

 実際、神奈川県内の警察署交通課は、オービスの警告看板について次のように説明しています。

「予告看板がある理由は、速度取締機が無断で撮影した場合に対象者などのプライバシーを侵害しないためと聞いています」

※ ※ ※

 今回は、大須賀氏に「オービスの警告看板」についてインタビューしましたが、最近は移動式オービスの普及により、どこでも速度の出し過ぎは撮影される可能性があります。

 予告看板があってもなくても、制限速度を意識しながらゆとりある運転をするべきでしょう。

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