急勾配を上りきれないタイヤチェーンが存在する!? 冬に気をつけたいタイヤチェーンの種類と注意点とは

タイヤチェーンは、スタッドレスタイヤと並ぶ冬季のクルマの運転に欠かせないものですが、種類によっては積雪した急勾配の坂道を上りきれない場合があるといいます。種類ごとの違いや注意点とは、いったいなんでしょうか。

タイヤチェーンはどれを選ぶかが重要!? 違いと注意すべきポイントとは

 2019年も残り1か月を切り、降雪のある地域での運転ではスタッドレスタイヤやタイヤチェーンが必須となります。なかでも、タイヤに装着することで積雪に対応できるタイヤチェーンは、スタッドレスタイヤに比べ価格が安く手軽に導入できることがメリットです。

 しかし、タイヤチェーンには金属や非金属、さらにそのなかでもさまざまな種類が存在します。降雪時でも安心なタイヤチェーンの種類は、はたしてどのタイプなのでしょうか。

タイヤチェーンの種類ごとに存在する性能差とは

タイヤチェーンの種類ごとに存在する性能差とは

 今回、JAFが実施したタイヤチェーン別の登坂性能に関するテストでは、「金属チェーン(亀甲型)」、「金属チェーン(はしご型)」、「非金属チェーン(ウレタン系)」の3種類が用いられました。

 テストは、勾配15%と20%の坂道(全長約50m)が上れるかどうかが検証され、それぞれ3回ずつ実施。クルマは前輪駆動のコンパクトカーを使用し、装着されるタイヤチェーンやノーマルタイヤは新品が用意されました。

 テストの結果、15%の勾配はいずれのタイヤチェーンも上りきることができたものの、20%の勾配は亀甲型の金属チェーンしか上りきることができませんでした。

 はしご型の金属チェーンは約15mから約30mで止まってしまい、ウレタン系の非金属チェーンは約10mから約15mで止まってしまうなど、勾配20%の急な坂においては厳しい結果となりました。

 また、亀甲型の金属チェーンは3回とも勾配20%の坂を上ることができたものの、タイヤが空転することもあるなど、まったく問題がなかった訳ではなかったといいます。

 実験をおこなったJAFは、結果はあくまで一例であり、雪質やクルマの駆動方式、タイヤの種類などで結果が変わることがあるとしたうえで、「タイヤチェーンを装着していたとしても雪道では十分に速度を落として走行し、慎重に走行するようにしましょう」と呼びかけています。

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 タイヤチェーンは、駆動輪へ装着することが鉄則となりますが、ユーザーが誤って駆動輪以外に装着してしまうことがあるといいます。装着ミスが起きた場合、どのようなことが懸念されるのでしょうか。

 以前、JAFが前輪駆動車の後輪にタイヤチェーンを装着しておこなった雪道の登坂テストでは、勾配12%の坂を上りきることができませんでした。

 時速30キロで旋回路(R=6m)へ進入するテストでは、正しい装着法のクルマはパイロンに沿って曲がることができたにもかかわらず、誤って後輪にタイヤチェーンを装着した前輪駆動車は曲がりきれず走行ラインが大きく膨らんでしまいました。

 そして、時速40キロから停止するまでの制動距離を計測したブレーキテストでは、正しい装着法のクルマに対し、誤った装着法のクルマは約7mも制動距離が伸びるなど、タイヤチェーンの誤装着は、坂道だけでなく平坦な道路においても重大事故の原因となる可能性があります。

 タイヤチェーンの正しい装着法について、事前にクルマやタイヤチェーンの取扱説明書で確認することが重要です。

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