車のチャイルドシート「警告」統一へ 国際基準に合わせた理由とは

取り付け方を間違えると危険な場合もあるチャイルドシート。国土交通省は、このチャイルドシートの取り付けに関する警告ラベルの図柄を国際基準に統一すると発表しました。いったい何が変わるのでしょうか。

チャイルドシートの警告内容が統一、一体何が変わる?

 新生児や幼児をクルマに乗せる際に必須のチャイルドシート。国土交通省は、2019年5月28日にチャイルドシートの取り付けに関する警告ラベルの図柄を国際基準に統一すると発表しました。

 警告ラベルの統一に関する改正内容は、2019年5月28日に交付・施行されます。図柄が統一されることで、なにが変わるのでしょうか。

日本のチャイルドシートの警告ラベルが国際基準で統一されることに(※写真はイメージ)

 警告ラベルが統一される背景には、国連を母体とする国際組織「国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム」(略称:WP29)において、座席ベルトに関する国際基準が改正されたことがあります。

 WP29には、欧州連合(EU)やヨーロッパ各国が参加しているほか、オーストラリアや韓国などヨーロッパ以外の国も参加しており、日本もこの組織のメンバーです。ここでの基準改正によって、絵や文字などを含む警告ラベルが統一されることとなりました。

現行型トヨタ ハリアーに装着されている警告ラベル。2019年5月28日以前に生産された車両のため、ラベルは統一前のものだが、絵の意味は同様

 統一されたことにより、今後警告ラベルは規定された内容以外の表示が禁止されます。表示内容について、国土交通省の担当者は次のように説明します。

「統一されていなかったころも記載される内容の意味自体はどのメーカーも同じだったのですが、絵の細部がモデファイされていることがありました。例えば、シートのヘッドレストが一体型で描かれている、といったような細かい違いなどです。これが、絵や文字なども含めて統一されます」

 警告の内容としては以前と変わらないものの、統一されることで伝わり方に齟齬が生まれてしまう可能性がより軽減されると考えられます。

年齢にあわせて正しく使いたいチャイルドシート

 一般的に「チャイルドシート」といっても、子供の年齢別に応じたさまざまな種類があり、ユーザーは適切に使い分けることが必要です。

つい見落とされがちなジュニアシートの重要性とは

「チャイルドシート」と呼ばれるものには、頭を進行方向に向けて座らせることができ、新生児にも対応したタイプのものと、足を進行方向に向けて座らせることのみ可能な新生児に対応していないタイプのものがあります。

 新生児に対応したチャイルドシートが後ろ向きに装着できる理由は、強い衝撃がかかった際に未発達な首や体へ衝撃がかかってしまうことを防ぐためです。

 後ろ向き装着ができるタイプのものであれば、衝撃を背中全体で受け止められ、衝撃を軽減させることができます。

 体が発達するまでは、極力後ろ向きで座らせることが推奨されており、欧州安全基準i-SIZE(R129)では、身長や体重に関わらず生後15ヶ月までは必ず後ろ向きで乗せるように決められています。運転席から赤ちゃんの顔が見えず不安に感じる人もいますが、安全面を考えると後ろ向きに座らせるべきです。

 後ろ向きに座らせられる製品のなかには、成長に合わせて前向き装着ができるよう、シートを回転させることができるものも多くあります。赤ちゃんの成長にあわせて適切なチャイルドシートを使用することが大切です。

 また、体の発育にあわせて3歳ごろから10歳ごろまで使う製品を、一般的に「ジュニアシート」と呼びます。このシートは、「チャイルドシート」に比べて簡易型のものとなり、成長に合わせて座面のみの製品も存在します。しかし、日本では「ジュニアシート」の重要性はあまり認知されていません。

 JAFによると、チャイルドシートの使用率は1歳未満の場合8割以上にのぼりますが、小学生になると約2割まで減少。しかし身長が140センチ未満の場合、シートベルトが適切な場所を通らないことから、体にダメージがかかることから危険です。

 法律で定められているチャイルドシート卒業の年齢である6歳を過ぎても、身長140センチまではジュニアシートを使うことをJAFは推奨しています。

 チャイルドシートやジュニアシートは、警告ラベルや取扱説明書の指示に従って正しく使うことが重要です。

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