作家・吉田修一の小説を原作とした映画『国宝』の新キャストが発表された。
【キャスト決定】『国宝』（2024）
舞台は、戦後から高度経済成長期の日本。任侠の家に生まれた喜久雄は、数奇な運命をたどり、歌舞伎役者の家に引きとられる。激動の人生の中で、やがて歌舞伎役者としての才能を開花させていくのだが……。この度、主人公の親友でライバルとなる歌舞伎界の御曹司・大垣俊介役を、『新聞記者』（2021）、『線は、僕を描く』（2022）など、数々の話題作に出演する横浜流星が演じることが決定した。『流浪の月』（2022）では第47回報知映画賞助演男優賞を受賞、『ヴィレッジ』（2023）、『春に散る』（2023）では第48回報知映画賞主演男優賞を受賞し、2年連続の快挙を成し遂げた。真摯に役と向き合い、常に意欲作に全身全霊で挑む横浜が、名門の跡取り息子として幼い頃から芸の世界に生き、歌舞伎役者になることを運命づけられた俊介を演じる。本作は、吉沢亮演じる任侠の一門に生まれた主人公・喜久雄と俊介が親友となり、共に芸を磨いてスターダムを駆け上がる場面や、2人のライバル関係も大きな見どころとなっている。NHK大河の主演をつとめた吉沢亮と、来年のNHK大河ドラマ『べらぼう ～蔦重栄華乃夢噺～』（2025）で主人公・蔦屋重三郎を演じる横浜流星。ともに国民的俳優となる2人の共演に注目したい。横浜も吉沢同様これまで踊りの経験がなかったため、昨年3月よりまず、まっすぐ歩くことから稽古を始めたという。横浜は、元極真空手世界チャンピオンの体幹の強さもあり、めきめきと踊りの腕をあげた。先に稽古を始めていた吉沢に追いつけ追いこせと、他の仕事の合間を縫って休むことなく日々稽古に励み、自宅での自主練習も欠かさず、歌舞伎の家に生まれた役者に見えるようにと役に挑んだ。そして初めて吉沢と2人で踊った昨年12月、スタッフ全員が驚くほど息のあった舞踊を見せた横浜だが、撮影中の現在も空き時間を見つけては稽古に励んでいるという。横浜自身も「目指す頂きは途方も無く高いですが、険しい方が自分は燃えますし、喜久雄を生きる吉沢くんと共に刺激し合い、見えない頂上を目指して一歩一歩着実に歩み、必ず辿り着いて、見たことの無い景色をこの目に焼き付けたいと思います。」と熱いコメントを寄せている。メガホンをとるのは、『フラガール』（2006）、『悪人』（2010）の李相日。監督が初めて吉田修一作品に挑んだ『悪人』（2010）は、第34回日本アカデミー賞13部門15賞受賞ほか、国内のあらゆる映画賞を受賞し、海外でも高い評価を獲得した。李監督の『流浪の月』（2022）に出演した横浜は、「俳優人生の転機となった」と語っている。再びタッグを組むこととなった李相日監督が描き出す、横浜流星の新たなる魅力に期待が高まる。
【コメント】『国宝』
大垣俊介役：横浜流星
李組に再び参加できることを光栄に思います。歌舞伎の世界を生き、沢山のことを吸収して芝居を磨けたらと思っていますし、最大の敬意を持って歌舞伎役者、大垣俊介を人間臭く生きます。目指す頂きは途方も無く高いですが、険しい方が自分は燃えますし、喜久雄を生きる吉沢くんと共に刺激し合い、見えない頂上を目指して一歩一歩着実に歩み、必ず辿り着いて、見たことの無い景色をこの目に焼き付けたいと思います。歌舞伎の魅力を一人でも多くの方々に届けられるよう、キャストスタッフ一丸となって全力で務めますので、ご期待下さい。
監督：李相日
ひとたび役が宿ると、あの長いまつ毛の下の瞳に情念が見え隠れする。『流浪の月』では嫉妬の炎がその瞳を歪ませたが、梨園の御曹司という過酷な宿命、流転の人生を背負った瞳の奥には何が立ち顕れるのか。難役であるほどに研ぎ澄まされていく横浜流星に期待しかありません。『国宝』は、2025年公開。
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『国宝』あらすじ
数奇な運命と激動の人生を歩みながら、国の宝へ上り詰めてゆく……。任侠の一門に生まれ、数奇な運命をたどり、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄。歌舞伎の名門に生まれ、跡取り息子として、生まれながらに将来を約束された俊介。正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人はライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくのだが……。血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切り。運命に翻弄され、もがき苦しみ舞台に立ち続ける二人。「歌舞伎」という鮮やな世界の秘められた裏側で、激動の人生を歩みながら、ただひたすらに芸の道を極めてゆく……。原作：「国宝」吉田修一著（朝日文庫／朝日新聞出版刊）監督：李相日脚本：奥寺佐渡子出演：吉沢亮、横浜流星配給：東宝（C）吉田修一『国宝』（上 青春篇／下 花道篇）朝日文庫
※2024年4⽉10⽇時点の情報です。
